幾何学なコツコツ投資手帖

FP1級目指して勉強中。アウトプットをかね、お金や投資のことを中心にイロイロ書いていきます。

iDeCo(個人型確定拠出年金)それでもあなた、始めますか?


今年、平成29年1月から、これまで加入できなかった 企業年金・公務員共済等加入者や国民年金の第3号被保険者(会社員や公務員(第2号被保険者)の配偶者として扶養されている方)も原則、iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入することができるようになりました。

 私自身は2015年の11月から加入しています。また、私にとっては「メリット」のある良い制度と思っています。
でも全ての人におススメしたいかといえば、そうではありません。

それぞれ個人の働き方や考え方によって「メリット」「デメリット」が全く違ってくるからです。

 どうも「税金が安くなる」といった、良い所ばかりが大きく取り上げられているのが気になります。
何事にも良い面があれば、そうでない面もある。
iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入を検討されている方に、特によく考えてほしいことが3つあります。 

 

1.「所得控除」得にならない人もいる?

 

 最近は様々な金融機関で「55~15%の節税効果!!」といったキャンペーン広告を目にします。 

「ほんま、税金高いわ~。嫌なるな~。」
「このiDeCoやったら、めっちゃ安なるらしいで」
「えっ。そうなん、やるやる~!」 

まさかこのノリはないでしょうが(笑)
得になるなら始めようかな?と考えた方、もう一度自分に問うてみて下さい。

「今のまま働き続ける?」

この確定拠出年金のメリットの一つとして、その年の掛金全額が所得控除となること。

(一般的な給与所得者の場合、
『総所得金額-所得控除×税率』が所得税額なので「所得控除額」が増えれば税金が安くなる)

「所得控除」ということは、当たり前ですが所得のない方には必要ありません。

将来、(特に女性の方は)結婚や出産で仕事を辞めざるを得なかったり、仕事を続けていても、配偶者の扶養にはいれるように収入を調節する方はたくさんいらっしゃいます。(年間給与収入を103万円以下にするなど)

その場合は、そもそも所得税を払う必要がなくなりますよね。
ということは、この金融機関が口をそろえて前面に押し出してくる「所得控除」、いらなくないですか?

 

2.「運用益非課税」投資派?元本保証派?

 

iDeCoには「運用益に税金がかからない」というメリットもあります。

iDeCoには、定期預金などの元本保証型から元本割れの可能性のある投資信託など、いくつかの商品から選んで自分で運用する必要があります。
「投資とかよくわからん。元本保証の定期でいいわ。」と安全思考の方、要注意です。
元本保証でも、今の定期預金の金利では実質マイナスになってしまうでしょう。

というのは、iDeCoの費用として、2つかかるものがあります。
ひとつは運営管理金融機関の手数料。これは無料のところもあります。が、あともうひとつ実施主体である国民年金基金連合会・事務委託先金融機関に手数料を払い続けなければいけません。(年間約2000円)

そうなると、投資信託等で運用をしない方は「運用益非課税のメリット」は得られないばかりか、手数料分資産が減ることになります。(もちろん、預金利息の源泉所得税も非課税ですが、今は数円あるかないか…)

 

3.「中途解約NG」60歳ってあと何年?

 

そして私が一番考えてほしい事はこれ!
正直「明日どうなってるかもわからんのに、そんな先のこと知らんがな~」って思っていますが…
このiDeCo、加入すると途中で脱退するのは難しく原則60歳まで口座から資産引き出すことできません!!

結婚・マイホーム・教育資金などなど。
人生にお金が必要なイベントは盛りだくさん。

毎月の掛金は5000円からできます。
5000円、飲み会ちょっと減らせば大丈夫?ちょっとカフェでお茶我慢した大丈夫?
60歳まで数十年、ずーっとですよ?

途中でまとまったお金いるかも、と思っているならiDecoではなく、NISA(少額投資非課税制度)を利用した方がいいかもしれません。運用益非課税のメリットは受けられます。

しかし、考えようによっては、この60歳まで積立制度がすごく役立つ人もいます。

それはお金がちょっと貯まったら、ついつい使ってしまって貯金できないタイプの人。そんな人には、確実に貯めるシステムとして大変有効です。やめたくなっても、国が全力で阻止してくれますから。

※途中、拠出(掛金の積立)を中断することはできますが、管理手数料等はその間もかかってきます

 

まとめ.「節税」ではなく「年金」づくり

 

Suica」や「ICOCA」といった電子マネー的なノリの良さで一気に普及を図りにきたこの「iDeCo」。漢字表記から目をそらしてはいけません。ちゃんと書かれています、
「個人型確定拠出年金」。

なので、受取り時にも、国の年金と合わせて「公的年金等控除」の税金の優遇が受けれます
(一時金として、一気に受取ることも可能。その場合は「退職所得控除」という優遇がある)

そう、これは国が親切に「節税」として利用してもらうためにつくられた制度ではありません。あくまでも「年金」づくり。

誰もが不安に思っている通り、今の「年金制度」だけではやはり苦しい。
なので「自分の年金は自分で用意して下さい。その変わりに税金とかお得にしますよ」と国はおっしゃっているようです。

怖がらせるようなことばかりあげてしまいましたが、

・60歳までガッツリ働くつもり。
・リスクがあっても長期投資で運用したい。
・何が何でも老後資金貯めたい。

どれかひとつでも当てはまればメリットは大きいということではないでしょうか。(ちなみに私は3つとも〇)


私が加入しているSBI証券でも5/19からiDeCo(個人型確定拠出年金)の運営管理手数料が0円になりました。楽天証券さんも無料です。
その他多くの金融機関さんが手数料の値下げや、いろいろなサービスを行ってきてる今、iDeCoを検討するチャンスであることは間違いないと思います。

 

60歳まで、自分がどう働いているのか、どうやって老後資金をつくるのか、じっくり考えてみてはいかがでしょうか。

※投資にはリスクを伴います。受取額が掛金よりマイナスになる可能性があります。自己責任でよくご検討のうえ行うようご注意ください。


参考に

前回の記事に書かせていただいた、経済コラムニストの大江英樹さんは、かつて野村證券で働かれ長年企業の年金制度に携わっておられたプロ。

運用先について「今の時点では、ネット型証券会社よりも企業年金という形で運用経験のある証券会社や銀行などの方がいろいろなリスクには対応できる能力は高いと思っています。」とおっしゃていました。

運用会社によって、扱っている商品やサービスは様々。

私は手数料の安さとネットで気軽に運用できる利便性を重視しましたが、「やっぱり自分一人ではよくわからない…」と思われるなら少々手数料が高くても窓口で直接相談できる実店舗のある運用会社を選んだ方が良いかもしれません。

 

長ーいお付き合いになります。
じっくり、自分のスタイルに合う運用機関を探しましょう!